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DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?定義や進め方をわかりやすく解説

2022年12月26日

DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が登場してから、多くの企業がDXへの取り組みを模索しています。しかし、正直なところDXとは何であり、どのような対応が求められているのかわからない経営者も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、DXとは何か、なぜ注目されているのか、DX対応のステップや必要なこと、効率良く推進させるためのポイントについて解説します。

DXとは?

DXとは、「デジタルトランスフォーメーション」を指します。具体的には、企業がIoTやビッグデータ、AIなどの技術を駆使して業務を改善したり、新しいビジネスモデルを創出したりすることを意味します。

本項目では、DXについて詳しく解説します。

経済産業省によるDXの定義

経済産業省は2018年12月に「産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進」という施策を発表しました。その中で、経済産業省はDXについて以下のように定義しています。

  • ・デジタル技術を用いて、これまでとは異なる新しい便利なビジネス形態を実現すること
  • ・デジタル技術を活用して企業のビジネスモデルを変革し、企業の競争力を高めていくこと

■なぜ「X」なのか?

DXは「Digital Transformation」の略称ですが、なぜ「X」なのか?DTではないのか?と疑問に感じる方も多いでしょう。その答えは、英語圏で「Trans」という言葉を「X」と表す慣習があるからです。「Trans」には「横断する」という意味もあり、同じ意味の「Cross」という発音から「X」と略されるようになったと言われています。

DXの事例

DXを推進している企業が行った具体的な事例を2つご紹介します。

  • ・クボタ
  • ・ユニメイト

農機メーカーであるクボタは、サービスエンジニアの能力に左右されない故障診断サポートのために、3DモデルとARを活用した故障診断アプリ「Kubota Diagnostics(クボタ ダイアグノスティックス)」を開発しました。

またレンタルユニフォームを手掛けるユニメイトでは、採寸の際のヒューマンエラーの発生を避けるためにAI画像認識を活用した自動採寸ツール「AI×R Tailor(エアテイラー)」を導入しました。

どちらの事例もDXの導入による革新的な業務改革が期待されています。

IT化・デジタル化との違い

DXと良く比較される概念にIT化・デジタル化がありますが、何が違うのでしょうか?IT化やデジタル化は、単にIT技術を用いてアナログな作業やプロセスを効率化することを指します。

一方、DXはビジネスモデルや製品・サービスなどを変革して市場における優位性を保つことであり、IT化やデジタル化はその手段のひとつにすぎません。IT化やデジタル化を使ってもそれだけではDXを推進しているとは言えず、革新的なアイデアを用いてビジネスモデルを変革することが現代では求められています。

なぜDXが注目されているのか?

現代では、なぜDXが注目されているのかを見ていきましょう。

DXのメリット

企業がDXを推進すると、多くのメリットを得られます。具体的には、生産性向上による利益の拡大、消費者のニーズへの対応、ビジネスモデル変革による新たな価値の創造などが挙げられます。また、自然災害やコロナ渦に対応した事業継続や復旧の仕組みの創設という新たな価値も加わりました。

このようにDXを推進することで、ビジネスを有利に進めるためのメリットを多く得られることがわかります。

「2025年の崖」問題

日本企業のITシステムには「2025年の崖」と言われる問題があることをご存じでしょうか?2025年の崖問題には、以下のような内容が挙げられます。

  • ・急激なデジタル化に伴うIT人材の不足
  • ・基幹システムの老朽化が進む一方で、必要なデータ量が増大している
  • ・IT化の初期に開発されたメインフレームと呼ばれる古いシステムを担ってきたIT人材が高齢化し、世代交代が必要とされている

すぐそこまで迫っているこのような問題に対し、早急に対応することが求められています。

DXには3つのステップがある

DXを推進するためには以下の3つのステップが必要です。3つのステップについて詳しくご説明しましょう。

①デジタイゼーション(Digitization)

デジタイゼーションとは、業務フローの中でアナログな情報や手順をデジタル化することです。たとえば、紙の申込書や郵送による手続きをWeb申し込みに変えることが挙げられます。局所的にでも、デジタル化を進めることがDX推進の第一歩になります。

②デジタライゼーション(Digitalization)

局所的なデジタル化が終わった後、業務プロセス全体をデジタル化するのがデジタライゼーションです。たとえば、申し込みからサービス提供まで、注文から購入までなど、すべてのプロセスをデジタル化します。局所的なデジタル化から全体的なデジタル化へと変化を進めていきます。

③デジタルトランスフォーメーション(DX)

デジタル化された仕組みやフローを利用して、社会全体に影響を及ぼすほどの新しい価値を創造するのが、デジタルトランスフォーメーションです。たとえば、Webで購入した商品の画像や感想などを世界中にシェアすればユーザーが楽しむことができ、売る側としても売上アップにつながります。

DX推進のために必要な6つのこと

DXを推進していくために必要な6つのことについてご説明します。

①DX人材の確保・育成

DXを推進していくためには、IT技術を持つDX人材を育成する必要があります。必要な職種や役割は、以下のとおりです。

  • ・プロデューサー:DX推進プロジェクトを主導するリーダー
  • ・ビジネスデザイナー:ビジネスの企画・立案・推進・管理を行う
  • ・アーキテクト:システム設計を行う
  • ・データサイエンティスト、エンジニア:AIやIoTなどの技術を用いてデータ解析や開発を行う
  • ・UXデザイナー:ユーザー向けのデザインを行う
  • ・エンジニア・プログラマー:システム開発やインフラ構築、プログラミングなどを行う

②最新テクノロジーの導入

DXを推進するためには、以下のような最新テクノロジーを導入する必要もあります。

  • ・IoT(Internet of Things):デジタル機器をインターネットに接続して利用できる仕組み
  • ・AI(Artificial Intelligence):大量のデータを学習して判断する人工知能の技術
  • ・5G通信:高速で遅延が発生しにくく、多端末を接続できる次世代ネットワーク
  • ・クラウドコンピューティング:インターネット上にあるハードウェアやソフトウェアを利用できる仕組み
  • ・RPA(Robotic Process Automation):人間が行う作業を機械が行う技術
  • ・メタバース:インターネット上に存在する3次元の仮想空間

③既存システムの刷新

デジタル化によって新しい価値やビジネスモデルを創造するには、既存システムにこだわってはいけません。既存システムを大幅に変革して、今までにないシステムを構築する必要があります。

④デジタルデータの活用

大量のデジタルデータを活用して、多様化する消費者のニーズに対応する必要があります。ECサイトへのアクセス履歴や購入履歴、ネット上の検索履歴などデジタルデータの種類や量は膨大です。このような多くのデータを活用することで、新しい価値を生み出すチャンスが生まれるのです。

⑤組織能力の向上

組織としての能力を向上させる点も重要です。新しい仕組みやシステムを柔軟に生み出すためには経営者の柔軟な判断や部署間の連携などが必要ですが、組織力が高くなければ難しいでしょう。

⑥業務効率化

DXを推進するためには、業務効率化が必要不可欠です。効率良く業務を行うことで生産性が上がるだけでなく、効率化を進めようという意識が新しい良いアイデアを生み出す原動力になります。

DXを効率良く推進させるためのポイント

DXを効率良く推進させるための大事なポイントについてご説明します。

目的を明確にする

DX推進のために動き出す前に、まずは目的を明確にしましょう。目的もなく動き出すと何がしたいのかわからない状態なので、やるべき内容が定まりません。そのため最初に目的を明確にし、その目的を達成するために何をすべきか考えましょう。

専門家・専門会社からのサポートを受ける

今までにない価値を創造するためには、まったく新しいアイデアや技術が必要です。それを自社のリソースだけで通常業務も行いながら進めるのは非常に困難です。

そのため、IT技術やDXの推進について良く知っている専門家や専門会社によるサポートを受けることをおすすめします。専門家や専門会社のサポートを得ることで、効率的にDXを推進できるでしょう。

国や自治体の補助金制度を活用する

国や自治体の補助金制度を活用すれば、資金面でのサポートが期待できます。たとえば、中小企業監督庁のもとで運営されているIT導入補助金や、中小企業庁の事業再構築補助金などがあります。また、お住まいの自治体で独自の補助金制度があるかもしれません。

このような補助金制度を最大限利用して、スムーズにDXを推進していきましょう。

まとめ

本記事では、DXとは何か、なぜ注目されているのか、DX対応のステップや必要なこと、効率良く推進させるためのポイントについて解説しました。DX対応を行うとどのようなメリットがあるのか、どう推進していけば良いのかなどがわかっていただけたと思います。

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